2008/01/12 人間のおっぱいを持つマウス
人間のおっぱいを持つマウス

日本語訳

2004年04月01日
米国の研究機関が作製
普通ならブラジャーで隠されているはずのものをもったマウスが開発された。そう、乳房を持つマウスだ。このマウスは、乳がんがどうして起こるかの解明に役立つはずだ。
がんの研究には遺伝子を操作したマウスを使うことが多い。しかし、こうしたマウスがかかるがんは、人間のがんとは少し異なっている。このため研究者たちは、もっとよい動物モデルを作るため、人間の乳房の組織をマウスに移植しようと努力してきた。
今回、ホワイトヘッド生物医学研究所(米国マサチューセッツ州ボストン)のRobertWeinbergらがこれに成功した。Weinbergらは、用いた方法をProceedings of the National Academy of Sciences(米国科学アカデミー紀要)に報告した1。
Weinbergは「ポイントは、2種類の人間の乳房の細胞を移植することで、このうち1種類にはX線を照射している」と言う。
移植された細胞は、人間の乳房に似た組織に成長し、これには乳管もある。しかし、人間の乳房とは違い、マウスにできる乳房は胸と同じ高さで、盛り上がってはいない。ベイラー医科大学(テキサス州ヒューストン)で乳がんを研究しているDaniel Medinaは「この点では、人間が変わっている。盛り上がった乳房を持つ動物はわずかしかいない」と言う。

おまじない
これまで、上皮細胞とよばれる乳房細胞1種類のみをマウスに移植した研究者はいた。この細胞は乳管の内面を形成する。この場所は乳がんが発生する場所だ。しかし、「そのような試みはもとから失敗する運命だった」とWeinbergは言う。なぜなら、人間の乳房組織の2番目の要素で、支持組織を供給する働きのある繊維芽細胞を移植していなかったからだ。
このため、Weinbergらの研究チームは、繊維芽細胞組織を乳房縮小手術を受けた女性から採取した。そして、繊維芽細胞の半分にX線を照射し、健康な細胞とX線を照射した細胞の両方をマウスの乳腺に注入し、そのそばに人間の上皮乳房細胞を移植した。
繊維芽細胞にX線を照射すると、上皮細胞が生き残りやすくなるとWeinbergは考えている。X線照射に効果がある仕組みは彼にも分からないが、細胞を守る効果のある炎症反応を引き起こすのかもしれない。「現時点では、X線照射はおまじないのようなものだ」とWeinbergは認めている。
この人間の乳房を持つマウスでは、乳がんのでき方がこれまでよりもずっと人間に似ている。乳がんの始まりは、上皮細胞のひとつのDNAに突然変異ができ、激しく分裂し始めて腫瘍(しゅよう)を形成することだと科学者たちは考えている。
Weinbergらの研究チームが、人間の乳がんで過剰に発現していることが多いタンパク質を作るように人間の繊維芽細胞に手を加えたところ、これを移植したマウスの上皮にがんができた。
この事実は、移植された上皮細胞が近くの細胞のシグナルに応じてがんに変わるような突然変異を持っていたことを示している。こうしたシグナルを探し出し、場合によってはシグナルを止める方法を見つけるのにも、今回開発したマウスが役立つことを研究者たちは願っている。「今回のマウスの開発はとても大きな前進といえる」とMedinaは評価している。

Helen Pearson

参考文献
1. Kuperwasser, C. et al. Proc. Natl. Acad. Sci. online (2004)



理系の学生は研究室に入ると自分の実験に関係した論文を読まないといけないのですが、たまたま見つけたこんな論文。
だって『人間のおっぱいを持つマウス』ですよ!?
タイトルから想像すればものすごくセクシーマウスですよ。
ヒトみたいな膨らみはないらしいですが、マウスの谷間にボインが2つあるマウスのことを想像しちゃうじゃないですか…('ω`)

今年はマウス年ですからね。おっぱいマウスに幸あれ!
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2008/07/06(日) 12:12:45 | | #[ 編集]
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